鷹一

鷹一フェスエチャに最後までいられなかった+課題に忙殺される日々にうがー！となって、先ほど鷹一フェスさんに絵を投稿してきました。あまあまー（´∀｀）
ホントは合わせて拙い小話も書いたんですが「これってどう見ても鷹村さんがイポをプレゼントにもらっちゃった感じだよね!逆だよね!!」となったので、ここに載せることにしました（ヘタレ）

何でもおｋ父さんの方のみ続きからどぞ。

 

Heavenly Blue.

 

 

 

窓から差し込む光と、寒さに身じろいだ傍らの存在の体温を感じて、鷹村は目を覚ました。

 

目を開けると、赤ん坊のようなほっぺたが自分の胸元に気持ちよさそうに擦り寄っていた。

また一つ歳を重ねたとは微塵も感じさせない、いつもの少年さながらの寝顔に思わず苦笑してしまう。

ふくふくした頬を突いて伸ばして遊んでやろうかとも思ったが…

昨晩の情事の名残か。瞼が少し腫れているのに気がついて、やめた。

また随分と泣かしてしまったような気がする。

 

11月23日、勤労感謝の日。

国民の休日…そして一歩が生まれた日。

窓からは、一歩のようなカラッとした冬の青空が覗いていた。

 

今日ばかりはジムも休息日。

幕之内家からも暗黙の了解で、前日から一歩を丸々一日お借りしているわけだが…

昨晩は『誕生日だから』と全身全霊で祝ってやったのだが、からっぽになるまで致した二人が睡魔を覚えたのは、ロードに行く時間をとっくに過ぎた後だった。

このまま惰眠を貪るのもいいかもしれないが、やはり早く起きて身体を動かしたいという気持ちもある。

だが、誕生日の朝に目を覚ました時に恋人である自分がいなかったら…

いつもなら置き手紙でもして、さっさと出かけてしまうこともできるのだが、一歩の寂しそうな顔を容易に想像できてしまって思い留まる。

 

「け、王様も楽じゃねえな。こんな小者クンのペースに合わせてやんなきゃなんねえんだからよ」

 

そう一人ごちながらも、鷹村の顔はどこか嬉しそうだ。

その王様をこうして引き止めるのも、突き動かすのも…

こんな気持ちにさせるのも、彼だけ。

一歩だけなのだ。

「参っちまうよなァ」と息だけでつぶやいて、腕の中の唯一無二の存在を優しく抱き寄せ、目の前の髪の毛に顔をうずめる。

まだ少し汗ばんで、ほんのり湿っている。

ゆっくりと息を吸い込んだら、かすかに海の香りがした。

                                          

「…ん、」

 

くすぐったがって、また一歩が身じろぐ。

仔犬のように背中を丸めて、胸板にしがみつく。むにゃむにゃと歪めた唇は幸せそうに綻んでいた。

無意識に甘えているのだろう。

一歩はちょうど自分の心臓の真上にいる。

かすかに高鳴る心音。…気づかれてしまわないだろうか。

 

そういえば以前「鷹村さんの心臓の音を聞いていると、何だか安心できるんです」と言っていたっけ。

思えば、よく一歩は寝ぼけてこうやって赤ん坊みたいにしがみついてくる。

いつものおひさまみたいな笑顔は今はどこかに行ってしまっているけれど、真っ白なふわふわの雪を思わせる寝顔も密かに鷹村は気に入っていた。

 

面白いイキモノだ。

まるで空みたいに、くるくる表情を変える。

愛おしいそれの額にキスを贈ると、胸に当たるやわらかい睫毛がかすかに動いてくすぐったかった。自分より一回り小さい指がヒクンと動いて傷をなぞる。

 

 

「俺の心臓の音くれえだったら、いくらでもくれてやるからよ」

 

 

半ば呆れながら、それでも幸せそうにつぶやく。

時刻はもうすぐ11:00amをまわる。

 

 

 

 

「お前はずっと、ここにいろよ」

 

 

 

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青空の君。

ハッピーバースデー。

そして、これからもよろしく。